就活のストレスから解放された夜

就活と研究の板挟み

理系の大学院修士2年生です。周りの友人たちが次々と内定を獲得していく中、私はまだ一つも内定がありませんでした。研究も論文提出期限が迫っていて、毎日研究室で遅くまで実験を繰り返す日々。

朝9時から研究室、夜は23時過ぎまで実験。週末は就活の面接対策。睡眠時間は4〜5時間。体も心もボロボロでした。

「このまま就職できなかったらどうしよう」「研究も上手くいかない」という不安で、夜も眠れなくなっていました。

限界を感じた夜

ある日、研究室で実験中に手が震えて試薬をこぼしてしまいました。教授に「少し休んだ方がいい」と言われましたが、休む暇なんてない。

その夜、友人に相談したら「ストレス解消に女性向け風俗に行ってみたら？」と提案されました。最初は冗談だと思いましたが、友人は真剣でした。

「プロに癒してもらうのも一つの方法だよ。心と体は繋がってるから」という言葉に、藁にもすがる思いで予約しました。

初めて「休む」ことを許された

セラピストさんは、私の疲れ切った顔を見て「大変でしたね」と優しく声をかけてくださいました。その一言で、堰を切ったように涙が溢れました。

就活の不安、研究のプレッシャー、将来への恐怖...全部話しました。セラピストさんは黙って聞いてくださいました。

「今日は何も考えなくていいですよ。ただ、感じることだけに集中してください」という言葉に、初めて「休んでもいいんだ」と思えました。

体の緊張が解けていく

施術が始まると、自分の体がどれだけ緊張していたかを実感しました。肩も背中もガチガチ。セラピストさんの優しい手が触れるたびに、少しずつ緊張が解けていきました。

「こんなに頑張ってきたんですね」「体が悲鳴を上げていますよ」という言葉に、また涙が出ました。

優しく愛撫されるうちに、心の奥の方から温かいものが湧き上がってきました。忘れていた「気持ちいい」という感覚でした。

久しぶりに感じた快感

恋人と別れてから1年以上、自分の体のことなんて考える余裕もありませんでした。でも、プロの技術は素晴らしくて、体が勝手に反応していきました。

頭の中の雑念が消えて、ただ「今」に集中できる。研究のことも、就活のことも、全部忘れて、純粋に快感を感じることができました。

最後は、体の奥から湧き上がる波のような感覚に身を任せました。こんなに解放感を感じたのは、何年ぶりだろう。

心が軽くなった

施術後、不思議なことに心がすごく軽くなっていました。体の緊張が解けると同時に、心の緊張も解けたようでした。

「定期的に自分を癒す時間を作ることも大切ですよ」というセラピストさんの言葉が心に残りました。

帰り道、久しぶりに夜空を見上げました。星がきれいでした。こんな余裕、いつぶりだろう。

新しい視点で就活に臨む

あの体験から1ヶ月後、面接で初めて「素の自分」を出すことができました。緊張はしましたが、以前のような過度なプレッシャーは感じませんでした。

結果、第一志望の企業から内定をいただきました。面接官から「リラックスしていて良かった」と言われました。

研究も、焦らず着実に進められるようになり、無事に論文を提出できました。

自分を大切にすることの重要性

今振り返ると、あの時の自分は限界を超えていました。でも、「頑張らなきゃ」という思いで、自分の体と心の声を無視していました。

月に一度、自分へのご褒美として施術を受けるようになりました。それは贅沢ではなく、必要な「メンテナンス」だと思っています。

23歳で学んだ大切なこと。それは、自分を大切にすることが、結果的に良いパフォーマンスに繋がるということでした。